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それぞれの立場によって変わる決済。概念を理解しよう

それぞれの立場によって変わる決済。概念を理解しよう

決済は、それぞれの立場によっても変わる概念です。
普段決済を利用している分には、概念について考えない場合も多いのではないでしょうか。

本記事では、基本的な決済の概念についてご紹介します。

デジタル決済の浸透による光と影

近年、キャッシュレス決済などを含めたデジタル決済が浸透してきました。
しかし、すべての先進国が必ずしもキャッシュレス先進国ではないといわれています。
たとえば、アメリカ、中国、インドなどは、クレジットカードやQRコード決済などのキャッシュレス決済の比率が浸透しているとされています。

しかし、日本ではキャッシュレス決済が浸透してきたものの、現金決済の比率もそれなりに高い状態です。
その理由として挙げられるのが、銀行やATM網が充実しており、低コストで簡単に現金引き出しできることです。
また、事業者側からみても、現金支払いならばクレジットカード決済などの場合にかかる加盟店手数料を支払う必要がありません。
また、偽札のリスクが低いこともあり、日本では現金保有コストが低く、現金の利用が浸透しているといわれています。

決済システムに包摂される人

決済システムに包摂される人とは、決済システムを利用できる人、または決済システムを利用することで経済活動に参加できる人のことを指します。
決済システムには、現金やクレジットカード、デビットカード、電子マネーなど、さまざまな種類がありますが、これらを利用できなければ、経済活動に参加することが難しくなります。

決済システムに排除される人もいる

上記のように決済システムに包摂される人がいる一方で、排除される人もいます。
特に近年、キャッシュレス決済が徐々に浸透しており、利便性が向上している反面、決済システムに排除される人が出る危険性が出てきます。
現金から脱却しようとする動きは、簡単に銀行やATMなどにアクセスできない地方民を救っている一方で、銀行口座を持たずに現金で生き延びている人々が危機に陥る可能性も秘めているのです。

クレジットカードやキャッシュレス決済は、信用情報に基づいて利用者を審査します。
信用情報に問題がある人は、決済システムを利用することができません。
そのため、キャッシュレス決済が浸透しすぎると、現金しか持たない人を排除する可能性があるのです。

決済の代わりとなるもの

決済は人々が生きていく上で欠かせないものですが、代わりとなるものは存在するのでしょうか。
歴史を紐解くと、通貨に代わる手段を用いて決済を行ってきた事例が存在します。
ここでは、その事例についてご紹介します。

戦時中のオランダ

戦時中のオランダでは、レジスタンスの資金源として地下経済が作られたとされます。
銀行やオランダの富裕層から投資を受ける証として、無価値の古い株券を受け取ります。
戦後に、この貨幣代わりの古い株券を用いてお金を取り戻そうというのが彼らの考え方だったのです。

戦争が終わると、オランダ政府はすべての銀行口座を凍結し、銀行券を無効にしました。
レジスタンスたちに出資した人々が行っていたのは、無価値になる有効な銀行券とやがて有効になる株券との交換だったのです。
さらにレジスタンスたちは、オランダ亡命政府の許可を得て、オランダ史上最大の銀行詐欺を行ったとされています。
中央銀行の協力のもと、金庫から現在のお金で約5億ドルもの約束手形を偽物と入れ替えました。
そして元の手形を売り、レジスタンスの資金に当てたといわれています。

パプアニューギニア

パプアニューギニアでは、貝貨(ばいか)と呼ばれる貝のお金が法定通貨として使われています。
タブと呼ばれるこの貝貨は、東ニューブリテン州のラバウルに暮らしているトーライ人が長年使用してきたとされる貨幣です。
結納金や土地の売買、そのほかの儀礼などで用いられていました。
伝統的な貨幣ですが、同時に日常的にモノの売買でも用いられていたとされています。

近年、この貝貨をパプアニューギニア政府が法定通貨として公認することになったのです。
貝貨は、国家権威に依存しすぎない独自の価値があり、人々の間の交流を促進するとされており、これからの時代の新しい貨幣として注目されています。

お金は負債貨幣の上で成り立つ

社会システムは、負債と切っては切り離せないものとされています。
貝殻などの商品ベースの貨幣は、誰の負債でもありません。
「お金は負債貨幣の上で成り立つ」とは、現代の通貨制度は、銀行が貸し出したお金によって支えられているという考え方です。

従来の貨幣制度では、通貨は金や銀などの貴金属に裏付けられていました。
しかし現代では、紙幣や硬貨はその価値が貴金属に裏付けられていません。
紙幣や硬貨は、政府や中央銀行が発行する法定通貨であり、その価値は政府や中央銀行の信用によって担保されています。
銀行は、預金者から預かったお金を元手に、融資や投資を行います。融資や投資によって、銀行は新たなお金を創造します。

この新たに創造されたお金は、負債貨幣と呼ばれます。
負債貨幣とは、銀行が貸し出したお金のことで、その返済義務は借り手に負われています。
つまり負債貨幣は、借り手の債務によって支えられているといえます。

決済の概念を理解しましょう

現代の通貨制度を理解する上で、決済は重要な概念です。
この考え方を理解することで、現代の経済がどのように機能しているのかをより深く理解することができます。
決済に関わる方は、決済の概念について理解しておきましょう。

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